- ラダックのトレイルについて知りたい
- ネパールは行ったことあるけどラダックは分からない
ヒマラヤトレッキングといえばネパールが有名で多くの観光客が訪れます。
しかしラダックはネパールと比べると知名度に欠けます。
今回はラダックのトレイルについて
- ネパールのトレイルとの共通点
- ネパールのトレイルとの相違点
という観点から記事を書きました。
ラダックとネパールのトレイル両方歩いたことがある著者が、ラダックとネパールそれぞれの特徴と違いについてお届けします。
どちらのトレイルもそれぞれの良さがあります。どちらが良いとは正直決められません。
本記事で特徴と違いをイメージしてください。
なおラダックのトレイルについては別記事でまとめています。
ラダックエリアについて全く分からない方:別記事ラダックエリア3つの特徴と旅のTipsまとめをご覧ください。
それではいきましょう!
ラダックのトレイルとは
ラダックはインドの北部に位置し、ヒマラヤ山脈とラダック山脈・カラコルム山脈が交わる所です。
荒々しい岩や山を間近に見ることができます。まるで違う惑星に来たような景色が広がっています。
主要都市であるレーの標高は3500m、各山間部の村も相応に標高が高いです。高地のに住む人々の暮らしを垣間見ることができます。
ネパールのトレイルとは
ネパールは世界で最も高い山であるエベレストのお膝元の国です。
エベレストやその他の名峰・アンナプルナ連峰・マナスルなど8000m級の山々を見ながらトレッキングをすることができます。
標高は2700−5000に及び、山間部の村に滞在しながら歩きます。
標高が高くなるにつれ、景色が一変。氷河を間近に見ながらのトレッキングは格別です。
ラダックトレッキング:ネパールとの共通点
ネパールとラダックのトレッキングの共通した点についてお届けします。
私が考える共通点は6つあります。
- 標高が高い
- 紫外線が強い
- 数日間のトレッキングが多い
- チベット仏教圏である
- パーミットが必要
- 個人トレッキング・ガイドツアーが選べる
ひとつずつ確認していきましょう。
共通点①:標高が高い
ネパールとラダックトレッキングの一番の共通点は標高が高いということです。
トレッキングの標高は3000mから5000mを超えます。空気が薄いので高山病のリスクが高まります。
高山病対策をしっかりおこないトレッキングをする必要があります。
高山病については別記事でまとめています。合わせてご確認ください。
共通点②:紫外線が強い
2つ目の共通点は日本よりも紫外線が強いということです。
高地ゆえに紫外線が強く肌や目のダメージが強いです。
紫外線対策としては帽子や日焼け止め、サングラスの使用は日本以上に必要です。
現地でも購入可能ですが、日頃より使用しているものの方が良いです。しっかり事前に準備しましょう。
共通点③:数日間のトレッキングが多い
3つ目の共通点は数日間のトレッキングが多いということです。
日本では日帰り登山や2.3日の山小屋泊が主流で、数日間に及ぶ登山というとハードルが高く感じがちです。
ネパール・ラダック共に2・3日のショートトレイルから7日以上のロングトレイルが多いです。
しかし、ホームステイをしながらトレイルを歩くので、食と住は確保されている場合が多いです。
日本で山小屋泊の経験がある場合は、ネパールやラダックのトレッキングに特に抵抗はなくなることでしょう。
共通点④:チベット仏教圏である
ネパール・ラダック共に、多くの住人が仏教徒でありチベット仏教が色濃く残っています。
トレイル上にはマニ車と呼ばれるチベット仏教の仏具があり、誰でも回すことができます。(時計回りに回した回数だけお経を唱えたと示されます!)
また峠などにはタルチョという経文が書かれた祈りの旗がたっています。
タルチョが見えると峠が近いという道標にもなります。色とりどりの旗は美しい景色と見事に調和し、見る人の心を癒してくれるでしょう。
共通点⑤:パーミットや入場料が必要
ラダック・ネパール共に個人でトレッキングの際にはパーミットや入場料が必要となってきます。
どちらも事前に入手しておきましょう。
ラダックでは住民以外の観光者はインナーラインパーミットの申請が必要です。レーの旅行代理店がインナーラインパーミットの代理申請をしてくれます。
ネパールではTIMS許可証が必要です。カトマンズ等の施設で直接申請可能なほか、代理人の申請も可能となっています。
なお、ツアーでは事前に手配してくれる場合が多いです。
ラダックやネパールのパーミットに関しては別記事でまとめています。合わせて確認ください。
共通点⑥:個人トレッキング・ガイドツアーが選べる
ラダック・ネパールのトレッキングは一部トレイルでは、個人で歩くことが可能です。
どちらも山間部の村には多くの宿泊施設があり、個人で飛び込みでも宿泊させてくれることが多いです。
(なおツアー客優先のため、宿泊を断られたり相部屋となることもあります。)
その他、マンツーマンガイドを雇ったりトレッキングツアーの参加も可能です。
ご自身の経験値や予算に応じてトレッキングスタイルを選べることも魅力のひとつでしょう。
なお、ネパールのトレイルは基本的にガイドとの同行が必須です。事前にTIMS Nepal 公式サイト(英語)で最新情報を確認ください。
ラダックは個人では難易度が高いトレイルがあります。その場合はツアーに参加しましょう。
ラダックトレッキング:ネパールとの違い
次にラダックトレッキングとネパールトレッキングの相違点についてお届けします。
私が考える違いは下記6点です。
- 歩けるシーズンが違う
- すれ違う人・動物が少ない
- 道中にトイレがない
- ホームステイかテント泊か選べる
- 道が不明瞭なところがある
- 時期によっては渡渉がある
ひとつずつ確認しましょう。
相違点①:歩けるシーズン
ラダックトレッキングとネパールトレッキングの一番の違いは、歩けるベストシーズンです。
ラダックは降水量が年間を通して少なく、夏が最もハイシーズンとなります。
対してネパールは夏は雨季であるためベストシーズンではありません。降水量・降雪量が少ない春と秋がベストシーズンとなります。
それぞれオススメの季節をまとめました。
- ラダック:6月中旬〜9月中旬
- ネパール:3月〜5月、10月〜12月
どちらもシーズン外は多くの宿泊施設が閉まるため、ハイシーズンに行くようにしましょう。
相違点②:すれ違う人数
ラダックとネパールのトレイルの違いは、歩いているハイカーの数です。
ラダックは最も有名なマルカバレートラックでも、道中では多くのハイカーと会いませんでした。(宿泊施設に行くともちろんいますが)
対してネパールは有名トレイルでは多くのハイカーやツアーとすれ違います。
荷物を運ぶ馬やヤクに関しても、ネパールのトレイルでは多く会いましたが、ラダックでは少ないと感じました。(ツアーにもよりますが)
そのため、ラダックの方がルートファインディングが必須となってきます。
なお、ネパールのトレイルでもマイナールートではトレースが少なく道迷いすることがあるので注意ください。
相違点③:道中のトイレの数
ネパールの有名トレイルとラダックの有名トレイルを比べた場合、道中のトイレの数が違います。
ネパールのトレイルは道中に民家や村が多いため、有料でトイレを使用させてくれます。
それに対し、ラダックはあまりトイレがないため、茂みや岩に隠れて用をたす場合が多いです。
どちらも標高が高いため、高山病対策でたくさんの水を飲む必要があります。
はじめは抵抗があるかもしれませんが、水を我慢する方が良くないため、しっかり飲んでしっかり出しましょう。
なお、トイレットペーパーは必ず持ち帰りましょう。
相違点④:宿泊スタイル
ネパールとラダックの違いは宿泊スタイルです。
ネパールは多くの有名トレイルが山間部の村にある宿泊施設に滞在します。
テント泊も一部ありますが有名トレイルではほとんどないです。
対してラダックでは、有名トレイルのマルカバレートラックで、ホームステイ泊かテント泊か選ぶことができます。
(もちろんトレイルによっては、ホームステイのみやテント泊のみもあります。)
ご自身のテントを持ち込むこともできます。選択肢が広がることでしょう。
相違点⑤:ルートファインディング
ネパールトレッキングとラダックトレッキングでは、ルートファインディングの難易度が違います。
基本的にどちらもGPSアプリをフォローしながらのトレッキングです。
しかし、ネパールの有名トレイルでは行き交う人や動物が多いため、ほとんどGPSアプリを見ませんでした。
(それでもEBCの3pass等になると一気に人が少なくなり、難易度が上がるため注意!)
対してラダックでは、有名トレイルでも道に迷う箇所が多く、ルートファインディングが必須となってきます。
(実際に私も個人で歩いたトレイルでは数分迷ったりしました。)
不安な方は、ガイドを雇ったりトレッキングツアーに参加しましょう。
相違点⑥:渡渉の有無
最後の相違点は靴を脱ぐ渡渉の有無です。
ネパールの有名トレイルでは川沿いを歩くことが少ないと感じました。また川には橋がかかっていることが多く、靴を脱ぐ渡渉はありませんでした。
対してラダックでは谷底を歩くトレイルで川沿いを歩くことが多かったです。
また橋がかかっていない川が多くあり、水量によっては靴を脱いで渡渉を余儀なくされることも。
その分個人や単独山行のリスクが高くなります。
実際に私もツアー参加のトレイル・個人で歩いたトレイル両方で、靴を脱ぐ渡渉がありました。
ラダックのトレイルはより登山経験やスキルが必要です。
初心者の方や経験者でも不安が残る場合、ツアーに参加しましょう。
まとめ:ネパールとの違いを知りラダックのトレイルにいこう
ラダックのトレイルについて、同じヒマラヤ山脈のネパールのトレイルを例に出しながら
- ネパールのトレイルとの共通点
- ネパールのトレイルとの相違点
についてまとめました。
ネパールのトレッキングが好きな方は是非ラダックのトレイルもご検討ください!
本記事を読んでいただき、ラダックのトレイルについて少しでもイメージしていただければ幸いです。
素敵な山旅を♪
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