JMTを歩くにあたり必須なものがベアキャニスターです。
野生動物の対策として、臭いのあるものは全てコンテナに入れ、幕営地から離れて保管するためです。
そのため、ベアキャニスターを入手する必要があります。
本記事ではベアキャニスターについて必要性を紹介し、実際に歩く際に購入すべきかレンタルすべきかをまとめました。
ベアキャニスターついて
ベアキャニスターとはアメリカで1泊以上のハイキングをする際に必要なものです。
アメリカは野生の熊が多く、国立公園のキャンプ場には熊が壊せないロッカーがあり、通常はそこに臭いがするものを入れるようにします。
しかしJMTではいわゆるキャンプ場で幕営するケースがほとんどないため、自分自身で臭いのする食糧を管理する必要があります。
その際に使用されるのがこのベアキャニスターです。
ベアキャニスターは
人間は開けることができるけど、熊は開けることができない構造
になっています。
ベアキャニスターをテントから離れた場所に置くことで、夜間テントに熊が近寄ってこないようにする
これがアメリカ西海岸の熊対策です。
日本では食料はテントの中に保管しますが、アメリカではそれは厳禁。(ちなみにカナダも同様です。)
調理ですら臭いがつくためテントの側でやりません。
熊は嗅覚が優れており、犬の約5倍と言われています。
そして非常に諦めの悪い性格をしています。一旦臭いを嗅ぎつけるとそれを手に入れるまでは執拗に追いかけます。
そんな熊がいた時に、テントの中に野放しに食糧があればいかがでしょうか。
そこで眠っている自分にも危害が加わってしまう可能性が非常に高いです。
実際に日本でも、上高地のキャンプ場で熊による事件があったのも記憶に新しいかと思います。
たとえべアキャニスターに保管をしても、臭いをかぎつけた熊がよってくるかもしれません。それでもテントには寄ってこないです。
そして熊では開けることのできないため、執拗に開けようとしても最終的には諦めて他のエサを探します。
この通り、ベアキャニスターは熊から食糧を守り自身を守ることができます。
そしてこの対策は熊のためでもあります。
ベアキャニスターに入れた食糧が手に入らないと学習した熊は、他のエサを探すでしょう。これが人間と野生動物が共存する中において重要なファクターではないでしょうか。
基本的に熊は臆病です。余程のことがない限り人間に襲いかかることはありません。しかし人間に危害を加えた熊は殺処分されてしまいます。
野生動物にとっても人間にとっても必要なものなのです。
ベアキャニスターの入手手段
ではベアキャニスターはどう入手できるのでしょうか。その方法は3つあります
- インターネットで事前に購入
- アメリカに到着してから購入
- アメリカでレンタル
ひとつずつ確認していきましょう。
ベアキャニスターの購入について
ベアキャニスターの購入は2通りあります。
1、事前にインターネットで購入する
事前に大きさを確認し食料のパッキングも可能です。
しかし、現在日本ではベアキャニスターを購入する方法は少なく、価格の高さも気になります。
アメリカのアマゾンやネットショップより購入する方法があります。
アメリカのアウトドア量販店であるREIのオンラインショップからも購入が可能です。
しかし注意すべき点もあります。下記に良い点と注意点をまとめました。
良い点
- 事前にパッキング可能で食料計画を立てやすい
- 重量がわかるため予行練習ができる
注意点
- 日本で直接購入する方法が少ない
- アメリカのオンラインショップから購入し届くまで時間がかかる
かなり前より計画を立てている方にはオススメでしょう。
2、アメリカに到着してから購入する
次にアメリカに到着してから購入する方法です。
都市部のアウトドアショップにはベアキャニスターを販売しているお店が多いため、定価で確実に手に入れることができます。
しかし、食料を事前に入れるシュミレーションが十分にできないため、食料の計画が急遽変更する可能性があります。
良い点
- 事前準備に時間がない場合でも確実に手に入れることができる
- 送料などがかからないため安価に購入できる
注意点
- 日本で準備した食料をその場でパッキングするため、急遽内容変更の可能性がある
購入できる場所は、REIの店舗であれば確実です。
サンフランシスコ
REI
Sports Basement
ロサンゼルス
REI
ベアキャニスターのレンタルについて
ヨセミテ国立公園やその他の場所でベアキャニスターのレンタルが可能です。
価格は1週間5ドル。
レンタル時に95ドルのデポジットを現金かクレジットカードで支払う必要があります。なおデポジットは返却時に返ってきますが、借りた場所へ返却する必要があります。
レンタル場所は
- ヨセミテバレー ウィルダネスセンター
- ワオアナ ビジターセンター
- トゥラミメドウズ ウィルダネスセンター
- ビッグ オーク フラット インフォメーションステーション
- ヘッチ ヘッチー エントランスステーション
上記の5箇所です。
詳細はRenting a Bear Chanisterから確認できます。
また、国立公園が使用可能なベアキャニスターはAllowed Food Storage Containersから確認できます。
各製造先でもレンタルを行っている場合があり問い合わせすることも可能です。
私の場合
上記の中ではBV500というベアキャニスターを購入しました。
- 多くのハイカーが使用していた
- REIで購入できた
上記によりこちらを選びました。
(輸入品は高いのでアメリカに行って購入がお得です)
それぞれのメリットとデメリット/ 最適なハイカー
次に購入とレンタル、それぞれのメリットとデメリットと、最適なハイカーについてまとめました。
ご自身の状況と照らし合わせて、最適なものをお選びください。
購入のメリット
- 自由に使用できる
- 記念になる
- 返却の手間がない
購入のデメリット
- 価格が高い
- かさばるため、日本への持ち帰りが大変
購入に最適なハイカー
- JMTをスルーハイクする(出発地に戻らない)
- JMT以外でもアメリカのトレイルを歩く予定がある
- JMTセクションハイクを分けてする予定がある
- 帰国するのに荷物の空き余裕がある
レンタルのメリット
- 価格を抑えることができる
- 帰国時の荷物が増えない
レンタルのデメリット
- 返却しなければならない
- 汚れや破損に気を付ける必要がある
レンタルが最適なハイカー
- JMTをセクションハイクする(出発地に戻ることが可能)
- 予算を少しでも抑えたい
- ハイキング後も旅を続ける予定あり、荷物を増やしたくない
まとめ:ベアキャニスターはスルーハイカーは購入がGood
JMTを歩く上で必須のベアキャニスターについて、その必要性と入手手段についてまとめました。
本記事が今後歩かれるハイカーの皆様にお役に立てれば幸いです。
素敵な山旅を♪
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