ロングトレイルの食事は誰もが悩むこと。考えるべきポイントがたくさんあります。私は日本から直接行かなかったため現地でかなり調達をしました。
この記事ではロングトレイルで考えるべきポイントと、実際に私がJMTで食べたものについて紹介します。
ロングトレイルの食糧のポイント
用意する食事で考えるべきポイントは下記の5点です。
- 軽さ
- 腐らなさ
- ゴミの少なさ
- カロリー
- 栄養バランス
1. 2. 軽さ、腐らなさ
常温で長い日数を持ち運びますので、軽いほど楽です。
また、当たり前ですが冷所保存のもの、腐りやすい生モノは持って行かない方が良いです。
3. ゴミの少なさ
全てのゴミは持ち運ぶ必要があります。
さらにはゴミも匂いがするためベアキャニスターに入れる必要があります。
少しでもゴミが出ないようにあらかじめ不要なものは取り除く等、準備しておいた方が良いです。
4. カロリー
毎日歩きますので相当なカロリー消費をします。
十分なカロリーを取れなければ、途中でシャリバテを起こして行動不能になってしまいます。
あらかじめ自分の消費カロリーを調べておくのも手です。
5. 栄養バランス
手軽にカロリーが摂取できるため、どうしても炭水化物ばかりになってしまいがちです。しかし炭水化物はエネルギー源にはなっても体の修復は行えません。
疲労回復や筋肉の修復を早めるものは5大栄養素の中ではタンパク質です。
タンパク質は常温で運べるものが限られてきますので、選択が必要となってきます。
実際に持って行ったもの
実際に持って行ったものを栄養素別に紹介します。
糖質
エネルギー源となる炭水化物は、持ち運びやすいのも特徴。
私が持って行ったのは、パスタ・ラーメン・マッシュポテトなどが多かったです。
エネルギーをどれくらい消費するのか、体感として知っておくのは大切かなと思います。
私は1時間歩けば100カロリーほど消費していたので、補給は残りどのくらい歩きたいかで調節していました。
タンパク質・脂質
身体づくりに欠かせないこの栄養素。
肉類や卵等は腐りやすく長期間持ち歩くことが難しいため工夫が必要です。
私はタンパク質・脂質のどちらも摂取できて保存のきく、サラミやジャーキーを重宝していました。
これらの良いところは、世界中どこでも手に入るということです。現地調達が多い私は本当に助かりました。
他には乾燥ミートをラーメンやパスタに入れてました。
他、行動食で食べているナッツ類も脂質の補給になるかと思います。
タンパク質はさらにプラスでサプリメントを持って行ってました。
以前登山でアミノバイタルを服用してから、翌日の筋肉痛が全くなくなり、それからアミノバイタルを重宝しています。
ビタミン・ミネラル
ロングトレイルの食事でどうしても不足しがちなところ。
私はドライフルーツや乾燥野菜、乾燥わかめやナッツを毎日摂取し、足りないところはサプリメントで補いました。(上記のアミノバイタルがビタミン類も入っています)。
乾燥野菜は日本のスーパーで格安に入手できるのも嬉しいところ。主食に入れるだけでいいので調理も楽です。
(私はサンフランシスコの日系スーパーで乾燥野菜を多く入手しましたが、価格が日本の2倍以上しました)
食物繊維
五大栄養素ではないものの、腸内環境を整えるために必要です。
私は以前トレッキング中にひどい便秘になったことがあり、その大切さに気付かされました。
食物繊維が多く含んでいるものは、オートミールや乾燥ちじれ寒天、ナッツ等を持って行きました。
JMT1日の食事
私がだいたい1日のうちに食べていたものです。
メイン
7時:ラーメン・そば
11時:バナナチップスと野菜チップス
13時:オートミール・アルファ米
16時:エネルギーバー(150 kcal)
18時:パスタ
行動食:ナッツ、チョコレート、ドライフルーツを混ぜたもの
トッピング
乾燥野菜:ねぎ、大根、ニンニク、ほうれん草
フリーズドライ:トマト
干物:お麩、ワカメ、寒天
タンパク質:ジャーキー、乾燥ミート、ベーコン
味付け:お茶漬けの素、パスタの素、カレーパウダー
大体朝は最もカロリーが高いラーメンなどを食べていました。
お昼は基本オートミールでしたが、長距離歩く日は日本から持参のアルファ米を食べていました。
16時に150キロカロリーを補給し、幕営地で夕ご飯という流れです。
朝・昼・夜には、上記のトッピングを適当にふりかけ、ビタミンやミネラル・食物繊維を摂るように心がけました。
持っていって良かったものと課題点
今まで私が実際に食べたものをご紹介しました。次に持って行ってよかったもの・課題点について書きたいと思います。
良かったもの
実際に持って行ってよかったもの
それは乾燥野菜と嗜好品です。
乾燥野菜
主食となるものに加えることで、栄養バランスの調整ができた。
また、味や食感の変化にも繋がりました。
嗜好品
1日1回お茶休憩ができるように、ノンカフェインのコーヒーやココアのスティックタイプを持参。
歩き終わった後の楽しみにもなり、リフレッシュできました。
軽量化は大切ですが嗜好品は外さない方が良いです。毎日の楽しみは大切だとつくづく実感しました。
課題点
次に私が経験して感じた課題点を紹介します。それは2つあります。
ジャーキーやドライフルーツの買い足し
想像以上にタンパク質やビタミンを身体が求めていたのか、当初準備したリサプライ分では全然足りませんでした。
私はリサプライの際、街に降りてスーパーで買い足すことができましたが、最初の見積もりは甘かったと思います。
単調なご飯に飽きる
私は乾燥野菜で味を変化させましたが、それでも飽きるようになりました。
中盤からは、カレーパウダーやコーンスープの素も使用し味を変えるようにすると、食事を楽しめました。
その他参考となる情報
また、私はJMT以前にも海外ロングトレイルを何度か経験しています。その度に食事は試行錯誤です。
以前、ロングトレイルの食事のことをnoteにまとめておりましたので下記で紹介します。
JMT以前のロングトレイルで食べていたもの
その他
デイハイドレートというもので普通の食事をドライフード化するというのもいいです。様々な味が楽しめるでしょう
まとめ:ロングトレイルの食事は考えるべきポイントがいっぱい
ロングトレイルにおける食事は何が正解なのかは分かりません。私は未だに試行錯誤しています。
シャリバテをせずに、疲労もたまらずに、いつも通り歩くことができれば、それでいいのだと思います。
皆さんの経験やアドバイスも是非シェアください。
素敵な山旅を♪
コメント