ジョンミューアトレイル(JMT)とは、アメリカ・カリフォルニア州にあるロングトレイルです。
南北に走るこのトレイルは全長340km。
北の最終地点はヨセミテ国立公園、南の最終地点はアラスカを除くアメリカ本土の最高地点であるMtホイットニーです。
ヨセミテ国立公園、アンセルアダムスウィルダネス、ジョンミューアウィルダネス、インヨー国立森林公園、セコイア・キングスキャニオン国立公園にまたがっています。
トレイルは整備され、分岐点には看板があり、迷うことはありません。
しかしトレイル以外の人工的に造られたものは、ほぼありません。シエラネバダ山脈の大自然を全身で感じること間違いなしです。
そして自然保護の観点から、1日に入山できる人数を制限しています。
ジョンミューアトレイルは守るべきルールがあります。この記事では、JMTの特徴とルールについてご紹介します。
JMTの特徴
JMTには、日本の登山や他国のトレイルとは違う特徴があります。
パーミット、幕営地、焚き火、食糧保管、渡渉
上記についてまとめました。
パーミット
アメリカの国立公園では、宿泊を伴うハイキングの場合パーミットが必要です。
パーミットはトレイル上にいるレンジャーから確認をされることがあります。
実際にパーミットのチェックがありました。JMT最終日ホイットニーポータルへ向かう途中にレンジャーからパーミットの確認をされました。
ドナヒューパスにもレンジャーがいましたが、その際パーミットの確認はありませんでした。
パーミットの予約方法、ウォークインパーミットの取得方法は下記にまとめています。
幕営地
決まったキャンプ場がなく、どれだけ歩くかは個人の自由です。
ルールを守ればどこに幕営してもOK。
私は当初、どこに幕営してもいいということが想像できず、不安がありました。
しかし歩いていると人がテントを設営したであろう場所は見つけやすいです。習うより慣れよでまずは歩いてみてください。
さらに、ナショナルジオグラフィックの地図には、幕営できる場所にテントマークが書いています。それを参考に1日の歩く距離を計算しました。
焚き火
各国立公園によってルールが違いますが、JMTでは一定の条件で焚き火ができます。
基本的に標高10000フィート未満で可能です。
私は一人で過ごす時は焚き火はしませんでしたが、偶然同じ場所で止まるハイカーがしている焚き火にご一緒にさせてもらったことはありました。
食糧保管
JMTでは野生動物が人間の食糧の味を覚えないために、ベアキャニスター等のコンテナーに入れて、食糧を保管・運ぶ必要があります。
日本のようにテントの中に食糧を入れたまま就寝することもありません。
特に熊は匂いに敏感です。臭いのするものは全て、動物が開けられないベアキャニスターに入れてテントから離して保管します。
渡渉がある
人工物がほとんどないため、川に橋はかかっておらず渡渉をする必要があります。
どの時期でも少なくとも1箇所はサンダルに履き替えて川を渡る所があります。
私は水量が少ない9月に歩きましたが、それでも靴を脱いで渡渉をしました。
水量が多い時期だとさらに増える可能性があります。
JMTのルール
次にJMTのルールについて紹介します。細かなルールはさらにありますが、ここでは大まかに皆が知っておくべきことを記載します。
テントの設営場所、食糧保管、焚き火、トイレ
上記についてのルールを確認したいと思います。
テント設営場所
トレイルから100フィート(30m)離れる
水場から30m離れる
すでに幕営の跡がある場所にテントを設営する。(新しくつくらない)
食糧保管
ベアキャニスターなど、動物が開けることのできないコンテナに入れて保管する
テントから30m以上離れた所に置く
調理はテントから離れたことろでする
焚き火
国立公園によって違うが10000フィートより高地で焚き火をしない。
新たなファイヤーサークルは作らない。
ゴミを燃やさない(地面に落ちているもののみ燃やす)
トイレ
15cmの穴を掘って埋める
トレイル・キャンプサイト・水辺から100フィート(30m)離す
トイレットペーパーは持ち帰る
当たり前のこと
当たり前ですがこちらは大前提です。
全てのゴミは持ち帰る(Leave no trace)
トレイル上を歩く(Stay on the trail)
日本でもこれは同じだよね
まとめ:ルールを守って楽しくJMTを歩こう
JMTの特徴とルールについて簡単ですがご紹介しました。
人工物が限りなく少ない環境は、他のトレイルではあまりなく、JMTならではです。
「自然のなかの一部の自分」を感じられると思います。
自然のなかで暮らす体験を是非してみて下さい!
素敵な山旅を♪
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